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東京2020オリンピック・パラリンピック > 東京2020大会千葉県開催記録誌/東京2020聖火リレー千葉県実施記録誌・記録映像 > 東京2020大会千葉県開催記録誌(テキスト版) > 第1部Ⅲ-2.インタビュー小川和紗(おがわ かずさ)選手[柔道]ロスタイムをチャンスに、何かにぶつかっても良い方向に切り替える
更新日:令和4(2022)年3月25日
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ありがとうございます。初めてパラリンピックに参加できたこと、また、コロナ禍で開催していただいたことに感謝しています。たくさんの方々に支えられ、コンディションを整えて万全の状態でいろいろなことができました。その中で銅メダルを取ることができて、とても達成感がありましたし、金メダルがほしいという欲が出ました。今まで24年間育ててくれた両親をはじめ周りの人に銅メダル以上の恩返しをしたいので、これから技とともに人間的な部分も磨いて、パリ大会まで3年間で仕上げていきたいと思っています。応援していただいてありがとうございました。
私はむしろこの1年がチャンスだと思いました。できることは限られているので、電柱にチューブをくくりつけてひたすら打ち込みをしたり、手首の強化をしたりしました。
やはり無観客というイメージはなかったので想像とは違いました。でもいろいろな方々が支えてくれたという自信はありましたし、楽しかったです。
私は苦しいとはあまり思わなくて、もうすべて楽しいと思いながらやっています。
私が柔道より楽しいものを見つけることができずにいたとき、母に「視覚障害があっても柔道ができるところはないの」と言われて。母は私に好きな柔道をさせて、私の人生をもっと華やかにしたいという気持ちがあったみたいですね。盲学校の3年生のときに体育の先生に相談して道場を探していただいて、卒業後にそこに行きました。
嘉納治五郎(かのう じごろう)さんが唱えた“自他共栄”だと思います。柔道は相手なしではできませんし、常に相手に感謝という気持ちを教えてもらえる武道なので、私は柔道が素敵だなと思います。
パラリンピックの3位決定戦で対戦したロシアのオルガ・ザブロドスカヤ選手とはこれまで4回戦っているのですが、70kg級に変更して世界選手権に出場した初めての対戦で、肘の関節を取られてけがをしてしまいました。でも、そういう苦しい思いもあった中でリベンジがかなって、この最高の舞台で勝つことができたことをとてもうれしく思っています。
一般的にけがはロスタイムだと思うのですが、私は逆にチャンスだと考えるようにしています。けがをしたところは安静にしないといけませんが、それ以外は健康なので、苦手な部分を強化するのに最適な時間だと思って取り組んでいると、自然と回復も早まります。そうして乗り越えています。
今回銅メダルを取ることができましたが、表彰台で隣の金メダルを見たので、やはり次は金メダルが欲しいという欲がかなり大きいです。もう少し自分自身や技を磨いて、パリ大会に3年間で仕上げていきたいと思います。
例えば、私は会場が眩しくて最悪、と思っても、そこは選手を派手に見せてくれる演出だと切り替えます。その場その場でいろいろ苦しいことがあると思いますが、つらいと思うと本当につらくなってしまうので、別のことを考えて気分を変えるといいと思います。考える時間も大事ですし、いろいろなことを良い方向に考えて、ぶつかっているものと向き合ってほしいと思います。
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