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更新日:令和4(2022)年3月25日
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千葉県内では、東京2020オリンピック競技大会において、7月24日から8月7日までの15日間に、幕張メッセ(千葉市)で、フェンシング、テコンドー、レスリングの3競技、釣ヶ崎海岸(一宮町)でオリンピック史上初となるサーフィンが実施された。
テコンドー
幕張メッセAホール(国際展示場1から8ホール)
2021年7月24日(土曜日)から7月27日(火曜日)まで
レスリング
幕張メッセAホール(国際展示場1から8ホール)
2021年8月1日(日曜日)から8月7日(土曜日)まで
サーフィン
釣ヶ崎海岸サーフィンビーチ
2021年7月25日(日曜日)から7月27日(火曜日)まで
フェンシングは、7月24日から8月1日までの9日間、幕張メッセBホールで、フルーレ、エペ、サーブルの3種目について、男女それぞれ個人戦と団体戦が実施された。フルーレ、エペ、サーブルの大きな違いは、有効面と呼ばれるポイントを獲得できる範囲にある。フルーレは、頭部と両腕を除いた上半身が有効面であり、攻撃をするには「優先権」が必要となる。エペは全身が有効面で、フルーレと異なり「優先権」の考え方はなく、先に相手を突いた選手の得点となる。サーブルでは、フルーレやエペの「突き」に加えて、「斬り」の攻撃も有効で、頭部と両腕を含む上半身全体が有効面となる。今大会では、日本は女子エペ団体以外の全種目に出場した。
加納虹輝(かのう こうき)選手、見延和靖(みのべ かずやす)選手、山田優(やまだ まさる)選手、宇山賢(うやま さとる)選手が出場した男子エペ団体では、日本は世界ランキング8位で大会に臨み、準々決勝で同1位のフランス、準決勝で同5位の韓国に勝利。決勝では、同2位のロシアオリンピック委員会を破り、日本のオリンピックフェンシング史上初めての金メダルを獲得した。
男子フルーレ団体には、敷根崇裕(しきね たかひろ)選手、西藤俊哉(さいとう としや)選手、松山恭助(まつやま きょうすけ)選手、永野雄大(ながの ゆうだい)選手が出場し、3位決定戦に臨んだが、世界ランキング1位のアメリカに敗れ、4位入賞となった。また、女子サーブル団体は5位、女子フルーレ団体は6位にそれぞれ入賞した。個人戦では、団体戦にも出場していた男子フルーレの敷根選手が4位入賞、男子エペの山田選手が6位入賞、女子フルーレの上野優佳(うえの ゆうか)選手が6位入賞を果たした。
テコンドーは、7月24日から7月27日までの4日間、幕張メッセAホールで、男女それぞれ4階級、計8種目が実施された。「足のボクシング」とも呼ばれるテコンドーは、胴体と頭部への蹴り、胴体へのパンチが得点になり、ノックアウトまたは合計得点で競う。パンチによる得点は1点だが、蹴りは種類に応じて2点から5点と得点が高くなるため、選手は蹴りを中心に攻撃を組み立てる。
女子49kg級には2018年ジャカルタ・アジア大会銅メダルの山田美諭(やまだ みゆ)選手が登場した。山田選手は父の啓悟(けいご)さんの道場で3歳から空手を始めたが、兄の勇磨(ゆうま)さん(元テコンドー日本代表)の影響で、中学1年生でテコンドーに転向。千葉県の事前取材に「華麗な足技はもちろんですが、試合展開が早く観ている方も引き込まれるような競技だと思います」とテコンドーの魅力について語った。
山田選手は1回戦終盤に中段蹴りを入れて台湾の選手を逆転し、準々決勝に進出。準々決勝では2017年、2019年の世界選手権46kg級覇者であるシム・ジェヨン選手(韓国)に快勝したが、準決勝で世界ランキング1位のパニパック・ウォンパッタナキット選手(タイ)に敗れた。
続く3位決定戦では2016年のリオデジャネイロ大会の銀メダリスト、ティヤナ・ボグダノヴィッチ選手(セルビア)と対戦。惜しくもメダル獲得はならず、5位入賞となった。
男子68kg級の鈴木(すずき)リカルド選手、男子58kg級の鈴木(すずき)セルヒオ選手、女子57kg級の濱田真由(はまだ まゆ)選手の3選手は残念ながら初戦敗退となった。
レスリングは、8月1日から8月7日までの7日間、幕張メッセAホールで、男女フリースタイル各6階級と男子グレコローマンスタイル6階級の計18階級が行われた。レスリングの試合は、直径9メートルの円内で行われ、試合時間は1ピリオド3分間で2ピリオドを実施する。フリースタイルでは全身、グレコローマンスタイルでは上半身だけを使って戦い、技を決めるごとに得点が与えられる。
女子62kg級決勝では、川井友香子(かわい ゆかこ)選手が2019年世界選手権金メダリストのアイスルー・ティニベコワ選手(キルギス)を破り、金メダルを獲得。翌日には2016年リオデジャネイロ大会金メダリストの姉、川井梨紗子(かわい りさこ)選手が女子57kg級でオリンピック2連覇を飾った。同じ夏大会における姉妹での金メダル獲得は日本初であった。
女子50kg級には松戸市出身の須﨑優衣(すさき ゆい)選手が登場。決勝では、開始からわずか約1分30秒で一気にポイントを重ね、10対0でテクニカルフォール勝ち。全試合で対戦相手に1ポイントも許さず、すべてテクニカルフォール勝ちという圧倒的な強さを見せ、オリンピック女子個人種目で千葉県出身者初の金メダリストとなった。
さらに、女子53kg級に出場した向田真優(むかいだ まゆ)選手、男子フリースタイル65kg級に出場した乙黒拓斗(おとぐろ たくと)選手も金メダルを獲得した。
なお、女子76kg級には松戸市在住の皆川博恵(みながわ ひろえ)選手が出場したが、残念ながら3位決定戦で敗れ、5位入賞となった。
日本は、男子が金、銀、銅を1つずつ、女子が金4つと計7つのメダルを獲得した。
【テクニカルフォール】
グレコローマンスタイルでは8点差、フリースタイルは10点差がついた場合、試合終了(テクニカルフォール)となる。
7月25日、東京2020大会で初めてオリンピック競技として採用されたサーフィン(ショートボード)が、一宮町の釣ヶ崎海岸サーフィンビーチで開幕した。記念すべきファーストヒートに地元一宮町出身の大原洋人(おおはら ひろと)選手が登場。大原選手がこの組で2位になるなど、日本代表の選手4人はそろって2日目の第3ラウンドに進出した。翌26日、大原選手は第3ラウンド終了間際にエアーリバース(波から飛び出し一回転する大技)で逆転。前田(まえだ)マヒナ選手はこのラウンドで敗退し、9位となった。
7月27日には、台風8号の影響により翌28日に予定されていた3位決定戦と決勝が前倒しされ、準々決勝・準決勝と合わせて1日で実施された。大原選手は準々決勝で2019年の世界チャンピオンであるイタロ・フェヘイラ選手(ブラジル)に惜敗し、5位入賞となった。一方、五十嵐(いがらし)カノア選手は、準決勝で世界ランキング1位のガブリエウ・メジナ選手(ブラジル)に逆転勝ちした。決勝では不規則な波を乗りこなしたフェヘイラ選手に敗れはしたが、オリンピックでのサーフィン初の銀メダリストとなった。また、女子の都筑有夢路(つづき あむろ)選手は準決勝でカリッサ・ムーア選手(アメリカ)に敗れたが、3位決定戦を制し、銅メダルを獲得。男女でメダルを獲得したのは日本だけとなった。
釣ヶ崎海岸は、五十嵐選手の父・勉(つとむ)さんがサーフィンに通ったゆかりの場所で、アメリカで暮らす五十嵐選手も日本に来たときはこの海岸で波に乗っていたという。神奈川県藤沢市出身の都筑選手はより良い練習環境を求め、釣ヶ崎海岸の近くに移り住み、2019年WSL QS6000一宮千葉オープンで優勝した経験を持つ。
【サーフボードの種類】
サーフボードには6フィート(約183センチ)前後のショートボード、長さ9フィート(約274センチ)以上のロングボードなどがある。
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