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熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17メートル毎秒(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼びます。
台風は、日本の南の海上で、暖かい海の水が蒸発するときのエネルギーがもとになって発達していきます。日本に接近・上陸すると、大雨や強風などによって、大きな被害を引き起こします。
気象庁は台風のおおよその勢力を示す目安として、風速(10分間平均)をもとに台風の「大きさ」と「強さ」を表現します。
「大きさ」は強風域(風速15メートル毎秒以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲)の半径、「強さ」は最大風速で区分しています。
さらに、風速25メートル毎秒以上の風が吹いているか、吹く可能性がある範囲を暴風域と呼びます。
階級 |
風速15メートル毎秒以上の半径 |
---|---|
大型(大きい) |
500キロメートル以上~800キロメートル未満 |
超大型(非常に大きい) |
800キロメートル以上 |
階級 |
最大風速 |
---|---|
強い |
33メートル毎秒(64ノット)以上~44メートル毎秒(85ノット)未満 |
非常に強い |
44メートル毎秒(85ノット)以上~54メートル毎秒(105ノット)未満 |
猛烈な |
54メートル毎秒(105ノット)以上 |
台風は、春先は低緯度で発生し、西に進んでフィリピン方面に向かいますが、夏になると発生する緯度が高くなり、図のように太平洋高気圧のまわりを回って日本に向かって北上する台風が多くなります。
8月は発生数では年間で一番多い月ですが、台風を流す上空の風がまだ弱いために台風は不安定な経路をとることが多く、
9月以降になると南海上から放物線を描くように日本付近を通るようになります。このとき秋雨前線の活動を活発にして大雨を降らせることがあります。
室戸台風、伊勢湾台風など過去に日本に大きな災害をもたらした台風の多くは9月にこの経路をとっています。
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※風の強さと吹き方について、人への影響や屋外の様子などをまとめた資料です。 |
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